人生哲学の第一人者とも言われている中村天風氏。ご存知の方も多いのではないでしょうか?
そう、インドでの修行で悟りを啓き、真に生きがいのある人生を送るための「天風哲学」を世に広めたお方です。松下幸之助や稲盛和夫氏など多くの著名人も、中村天風氏の教えを学んだそうです。
天風氏の本は昔に読んだことがあり、感銘を受けた記憶はあるものの、内容を忘れてしまったので、改めて読み直すことにしました。
ということで、一気に5冊読んだのですが、天風哲学はまさに「宇宙の真理」なのではと思います。
その教えを一言でいうと、
心で思うことが人生の一切をつくるので、何があっても積極的思考で気分よく生きたほうがお得ですよ!
ということ。
今回は、読んだ5冊の中から、Amazonでレビュー件数ダントツの「運命を拓く」より、私なりに天風哲学のポイントをまとめてみました。
天風氏がインド修行で悟ったこと
天風氏は、インドでの修行で悟りを啓き、何年も苦しんでいた持病の肺結核も治癒させています。
それまでは、何をしていてもいっこうに丈夫にならず自分が学位を持っている医者でありながら、その知識は自分の病を治すのに何の役にも立たない。ただ死を待つばかりの哀れな運命の上に立つ自分としか思えなかった。
それが、薬も頼れない、特に栄養の補給もできない絶対的境地に入れられ、ただ山へ行って座って考える毎日が繰り返されてるうちに、事実が自然に、誰に教えられるともなく私にこの悟りを開かせてくれたのである。
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人間の運命も健康も、それを完全なものにするには、結局心の持ち方だと思った・・・肉体的から受ける影響も全然ないことはないが、それは相対的であり、心から受ける影響の方が絶対的であるということがわかってきたのである。
「人間の心で行う思考は、人生の一切を創る」
これが天風氏が数十年来かかって悟った、人間の生命に絡まる宇宙真理である。
天風哲学の根本的な考え
この世の中は、苦しいものでも悩ましいものでもない。この世は本質的に楽しい、嬉しい、そして調和した美しい世界なのである。
そう簡単には思えないという人は結局、心の態度が変わっていないから。
- たとえ人生に苦難や苦痛はあろうとも、心の力で喜びと感謝に振り替えていく
- 宗教的信仰で導くような価値のない教え方を断じてせず、どこまでも真理そのもので導いていく
これらが、天風哲学が世界的にユニークであるという点である。
神や仏に頼らなくてよい
千年、二千年たつと、今ある宗教は姿を消してしまうでしょう。
それは、人間の理智が、既成宗教などに頼らなければ活きられないような、哀れで無自覚なものではなくなるからである。
神とか仏とかいうのは、人間が便宜上、付けた名前だから、このようなものに捉われてはいけない・・・もし神や仏がこの世に存 在したら、戦争などないはずである。
信者という名前だけで、その人達は相変わらず、怒ったり、悲しんだり、怖れたり、という繰り返しの日々を送ってはいないか。
※先祖を敬い、先祖を忘れないための追善供養は必要であるが、本当の真理から論断すれば、神も仏も頼らなくてよい。

そういえば、宗教の会員数って世界規模で減ってきてますよね。天風氏の予言は当たってるのかも。
病気は忘れるとよい
消極的な気持ちで肉体を考えないようにすることが何よりも大切。
とくに病気の時は、病気を忘れる努力をするべきである。
たとえ我が身に何事が生じようと、いかなる事態に会おうとも、完全に活きるための根本基礎となる心の態度を、いつも「清く、正しく、強く」という積極的態度で終始しなければならない。
そうすれば自分でも不思議なほど、元気をいうものが湧き出してくる。
人間の心が、病や運命を気にしないという積極的状態(すなわち心が無念無想に近い状態)であれば、宇宙からの霊智(優れた不思議な知恵)を受け入れられ、心が消極的になると、その受け入れを妨害することになる。
※天風氏は実際これを自分の体で経験している。
「恐怖」ほど価値のないものはない
物を恐れるという気持ちくらい、価値のない結果を人生にもたらすものはない。
恐怖すればするほど、価値のない結果が人生にくる。因果律の法則で、そうなるように宇宙真理が出来ているのである。

恐怖観念が出たら、積極的言葉で吹き消してしまいなさい!
さあ、もう何も怖れない!心の中に、恐怖なんていうものは全然ないという人間になって目を覚まそう!
心を積極的に働かせる
人間の心に観念(物事に対してもつ考え)が出ると、その観念の型どおりに宇宙本体から微妙な力が働き出す。
その観念が積極的であれば積極的、消極的ならば消極的なものができるように真理が出来ている。
人間の背後には、何を欲するにも思うにも、その一切を現実の形として表そうと待ち構えている宇宙霊が控えている。

もう楽しいことだけ考えよっ!
そして、みんな、ひとりじゃないよ(*^^*)
※宇宙エネルギーの受け入れ過程は、本書に詳しく書かれています。
積極的に気分よく生きるには?実践編
自分の心の中に悲観的なもの、消極的なものを一切入れないようにするには、まず言葉に気をつけること。
どんな場合でも、「困った、弱った、情けない、悲しい、どうしようもない、腹が立つ、助けてくれ」といった消極的な言葉を絶対に使わないこと。なぜなら観念を通じてその言葉通りの影響が出てしまう作用があるから。
そういった時も、
「ああ、ありがたい」「ああ、楽しい」「ああ、うれしい」
と言う習慣をつけるとよい。
積極的な言葉を発すれば、病も運命も、どんどんよくなっていくようになっている。

もう、なんでもかんでも楽しく考えた方がお得ですね。
犬のフンを踏んでも、
「わーい!貴重な体験できたわ〜ありがとう♡」
とか、
誰かに意地悪されても、
「今度は何を仕掛けてくるのかしら♪私のために貴重な時間を使ってくれてありがとう。どうかあなたが幸せになりますように♡」
とか、楽しく思ってりゃいいんですよ^^
自分の貴重な時間をアホなことで潰されるのはゴメンですからね。
最後に
天風哲学は、いま流行りの「引き寄せの法則」と共通する点が多いのですが、今から100年以上前に悟った天風氏はやっぱりスゴイ!と思います。
ということで、何があっても、
「ああ、ありがたい♡」
「ああ、たのしい♡」
「ああ、うれしい♡」
この言葉を毎日繰り返して、習慣化しちゃいましょう!
きっとよい事が起こりますよ!!(*^^*)